知っているようで実は知らない。毛髪への紫外線影響と対策
世の中、肌の紫外線対策のCMは必ずと言っていいほど毎日見ます。それだけ肌に降り注ぐ紫外線量が多いのと、気にされている方が多いのが現実なんでしょう。
紫外線対策ってやって当たり前。それが今の世の中な常識になってきていると感じます。
しかし、肌に対しての紫外線対策は常識化していますが、髪の紫外線対策はどれほどの方が対策をとられているのでしょうか?
当サロンの紫外線ケア率が女性の方で約50%ほどでしょうか?ヘアケアはしているけれど、紫外線対策を季節対策として取り入れている方はまだまだ100%には至らないのが現状です。
髪の紫外線対策を怠ると髪の状態はどうなってしまうのか?
- ヘアカラーの退色が進んでしまう
- 髪のキューティクルが焼けてしまう
- 毛髪内部にありパーマ液が作用するS-S結合が無理やり切断されてしまう
一般的には紫外線の影響で髪が痛んだって声はよく聞く話ですが、具体的には上記の3つが当てはまります。
1,ヘアカラーの退色が進んでしまう。
(色持ちが悪くなる)ことに対しては、ヘアカラーをした髪の内部には、ヘアカラー剤が染み込んでいます。
ヘアカラー剤の色素もキューティクルによって保護される状態になっていますが、紫外線によってキューティクルが傷つくとそこから流出してしまうわけです。
さらに、ヘアカラーをした髪は通常の髪よりもメラニン色素が減少した状態になっています。
髪が本来持つ紫外線からの防御機能がダウンしているので、ヘアカラーが褪せるだけでなく髪自体も傷みやすくなってしまうのです。
2,キューティクルが焼けてしまう。
本来、髪のキューティクルは、熱や摩擦からの防御機能の役割を果たしています。光を反射させる特徴もあり健康な髪の特徴として、「天使の輪」「髪のツヤ」などが挙げられます。しかし、下に掲載した画像の通り、健康な髪に存在するうろこ状のキューティクルが紫外線ケアを怠るとキューティクルが焼けてしまい、キューティクルが剥がれ落ちてしまい、防御機能はおろかツヤ感も出すことができなくなります。
3,毛髪内部にありパーマ液が作用するS-S結合が無理やり切断されてしまう(パーマ液が作用しなくなる)
※この説明は小難しいのでメーカーのページから引用させていただきました。
毛髪は紫外線により乾燥、強度の低下、表面の粗雑化、色素や光沢の消失などの影響を受けます。しかし、その機構はまだ詳しく解明されていません。通常、紫外線が毛髪に当たると紫外線は吸収され、毛髪を構成しているアミノ酸(シスチン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファンなど)が酸化されて別の物質に変化してしまいます。こうなることで、毛髪を構成しているケラチンタンパクがダメージします。また毛髪のS-S結合が切れ、酸化によってシステイン酸(SO3H)が生成することでも毛髪がダメージします。プールや海水浴などで髪が濡れた状態で紫外線を浴びるとシステイン酸の生成が加速され、さらにダメージが大きくなります。
要は、パーマ液が作用しづらくなってしまうわけです。
紫外線から髪を守る3つの対策
髪が受ける紫外線量は肌の5倍!紫外線トリートメントでUVケアが必須
知っていたでしょうか?髪が受ける紫外線量は肌の5倍。特に頭頂部は太陽の真下にあるため、かなりの紫外線量を浴びることになります。夏の時期になると、UVカット機能が含まれている洗い流さないトリートメントが発売されます。髪に栄養を入れながらUVケアもできるので、紫外線が気になる時期はぜひ活用してみてください。
オススメは、「ミルボン エルジューダサントリートメントエマルジョン」
帽子や日傘で日差しをガード
出かける時に帽子や日傘を使って紫外線対策をしているという方も多いですが、「顔には日焼け止めを塗っているから今日はいいや」と油断してしまうこともありますよね。ですが、帽子や日傘を使わないと髪が一気に無防備になってしまいます。
上記のUVケアをしていてもそうなのですが、髪を紫外線から守るためには、ちょっとしたお買い物などで外に出る際も帽子や日傘を使うことをおすすめします。
内部補修が強力なシャンプー&トリートメントでデイリーケアを完璧にする
どれだけ紫外線対策をして外出しても、紫外線を8時間以上浴びていることに変わりありません。とにかく髪も肌も疲れやすい季節。肌に対してたっぷり化粧水や乳液を届けてあげるのと同じで、髪も栄養を欲しています。
僕のサロンでオススメしているアイテムは「ナノアミノプレミアム」シリーズ。
秋はオシャレを楽しむ季節!紫外線対策をしっかりして秋を綺麗な髪で迎えよう
美容師として秋はオシャレの季節だなって感じます。服もヘアスタイルも。
けど美容師として秋シーズンのカウンセリングで困るというか悩むというか大変なことが一つ。お客様の髪の健康状態。
髪の紫外線対策をしていないと、ヘアカラーの退色が酷すぎて一度で綺麗に発色しない。パーマ液が反応しない。キューティクルがボロボロすぎてトリートメントしてもツヤが出ない。
美容室として美容師として、オシャレを楽しむハイシーズンである秋〜冬にどのような髪の状態で迎えるか!
美容師の提案力と、お客様の日々のヘアケアの積み重ねですね。